枝川 公一の「これならわかる!ドラッガー思考」

On 2015/01/06

 

枝川 公一の「これならわかる!ドラッガー思考」

枝川 公一の「これならわかる!ドラッガー思考」

 

枝川 公一の「これならわかる!ドラッガー思考」を読みました。

 

三部構成、各部10から11テーア、合計31テーマで構成されているドラッガー思考紐解き本。

目次は以下の通りでした。

第1部 変革される組織
第2部 人、いかに生きるべきか
第3部 構築される現実

読みながら、ふと新しいビジネスモデルを思いつきました。
ビジネスマインドを刺激してくれる一冊となりました。

 

以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。

 

 

組織は情報本意につくり変えなければならない

(独立前のインドの)行政組織は、完全な水平構造であった。各地区の係官は、週の政治担当記者に直接報告する仕組みになっていた。報告をする係官の数は、書記官一人につき少なくとも百人の計算だが、これは統制範囲の理論で許容される限界を、はるかに超えている。それにもかかわらず、この行政組織は極めてうまく機能したのである。その主たる理由は、組織の構成員それぞれが職務遂行上必要な情報を把握できるようなシステムができあがっていたからだ。

(中略)

とにかく組織は、人間によって構成されるものだから、人間と人間との意志の疎通に重点が置かれがちである。これを円滑にするために、年長と年下、経験者と未経験者、学歴のある者とない者、力のある者とない者、などなどの人間的要素によって組織を織り上げがちである。事実、これまでの組織の多くは、このようにして成り立ち、上位者が下位者に対して権力を行使することによって、運営されてきたことは先にも述べた。

しかし、仕事の大半が知識の動員によってなされるようになったいまとなっては、人間的要素を基盤にした組織は、馴染まないものになりつつある。人間のなかに蓄えられている知識を活用しきれる組織に組み替える必要が生まれている

コンピュータから知識を得られる膨大なデータを判断し、分析した結果としての情報によって武装することが当たり前になった人間は、もはや「従業員」とは呼べない。会社の「業」に従うというよりも、自分の知識を吐き出して何事かをする。ひとりひとりがスペシャリストに変身している。

(中略)

企業に限らず、二十一世紀の組織を動かすのは、組織内で編成されては解体するプロジェクト・チームであろう。恒常的な組織体系は廃れて、プロジェクトごとに、必要な人材を集めてチームがつくられる。それは仕事を完遂することが目的の「その場限り」である。

 
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人に合わせて仕事を変える

小さな箱みたいな仕事に、大きい人間が押し込まれることになると、いい加減いやになって、やがては、箱から出ていかざるをえない。そこで必要なのは、人間のサイズに箱のそれを合わせることである

最近のアメリカでは、求職者の面接で “What can you do?” と、まず問いかけるのが常識になっている。仕事よりも人を優先させる姿勢が、ここには表れている。出身校や、資格、経歴などをきいても、その人のことはわからない。実際どのような経験を積んで、何ができるのかを把握することが先決である。

この仕事をしてくれる人材がほしい、というのではなくて、優れた人材を探し出し、組織の一員として迎えたいと考える。いったん迎え入れたら、能力をもっとも発揮できる場をつくることが、経営者の任務になる。人に応じて、仕事を変え、組織そのものを柔軟に変革していくことが、求められている。

 
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仕事は、自分の強みを自覚し、それを十分に発揮する場である

 
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自分が主役になった時代

これまでの人間の歴史で、いまほど「自分」について深く考える必要が生じている時代はなかった。これからは、「自分」がすべての基準になる。いままでも大切なのは「自分」であることは変わらないのではないかと反論が出るかもしれない。それはちがう。今後の「自分」というものの重要性は、これまでのそれの比ではない。

 
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自分の強みを知る

だれもが知っていることだが、人にはそれぞれ強みと弱みがある。「自分」を見つめ、強みは何であるかをつかんで、それを活かす仕事をするとき、何かをすることができるし、達成できる。逆に、弱みに依拠すると、何も達成できないどころか、敗北感や挫折感にとらえられるだけであろう。

たとえば、計算能力が極端に弱くて、買い物の際におつりを教えるのにさえ、他人の二倍もの時間がかかるような人間が、会計を担当したとしたら、ますます自信を失い「自分」を喪失するだけにちがいない。不得意を克服するには、それに積極的にぶつかっていくべきだというのは、美しい言い方ではあるが、美しいだけのことである。

何かを達成してこそ、人は生きるに値する。だから自分自身の強みを知ることは、生をより意義あるものにするためにこそ不可欠なのである。

 
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自信の持てる仕事を持つ

ドラッガーによれば、強みを知る方法はひとつしかないという。それは「フィードバック分析」で、彼自身がずっと実行しているものである。まず、しようとすることを決めるところからはじめる。何をするかを決めたら、数ヶ月後か、1年後か、ある一定の期間を経た後に、どういうことができていると期待するかを具体的に書いておく。後に振り返ってみて、それらが成功したか、失敗したかをたしかめ、成功と失敗と両方の原因を検討するのである。こうすることによって、自分の強みが明らかになる。そうなれば、強みに集中して、次のフィードバックへ進んでいける。

 
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「学びの場」を外に拡げる

とりわけ、コンピュータが仕事の武器になることによって、自分の頭のなかと、コンピュータの「頭」との往復だけで、ほとんどの仕事が済んでしまう現在は、人々の「仕事世界」はいっそう局限されたものになる危険が大きい。

すべての知識と情報は、手の届くところにあるかのような錯覚が生まれる。どこへ出かけていくこともない。パソコンとインターネットがありさえすればいいのだと思い込む。実は出口のない袋小路に入り込んでいるとは知らず、自己満足のみが肥大していく。ビジネスマンの明日はタコ壺状態であるかもしれない。

 
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四十代半ばからは「第二の職業人生」をはじめるべきである

 
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組織から個人に「物差し」が移る

自分自身よりも組織のほうが短命なのだと実感するようになれば、自分の仕事はこれでいいのかという思いにとらえられるのは当然である。いままでは、会社がずっとつづくものと思い込んでいたからこそ、自分が会社に居られる期間を基準にして、生き方を割り出していた。人生の計算をしていた。しかし、会社そのものの寿命がおぼつかなくては、基準にしようがなくなってしまう。

物差しが、組織から個人に移行するようになった。自分という人間がどう生きていくかという問いと、仕事とが直接に結びつけられるようになった。誰にも頼ることはできないし、ましてや、先行きはっきりしない企業におぶさって人生を設計するなどというのんきなことは、論外である。

 
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知識を優先するアメリカの先進性

アメリカのハイテク産業は、労働ビザと引き換えに、世界中から、一級品の資本財をどんどん買いまくっているようなものである。

人材の供給では、イスラエル、中国、インドなどがぬきんでてて多いが、以前だったら、優秀な頭脳の持ち主でも、これらの国から易々とはアメリカに新天地を求めることはなかった。仕事をする場を見つけることが難しかったからである。

(中略)

ところが、いまでは「知識が生産する」ようになった。彼らは手ぶらでやってきて、明るいカリフォルニアの太陽の下で、思う存分力を発揮することができる。祖国では、その知識を活用できる企業が育っていなかったり、生み出す製品の市場がなかったり、あるいは、政治的な抑圧を受けたりして、思うように仕事ができない。そこで、アメリカにとどまってめいいっぱい働くことになる。別にアメリカである必要はとくにないが、この社会が、いまのところは、知識そのものがすべての源泉になるという真実に、もっとも忠実だからである。

日本人では、アメリカとは逆に、外国人労働者の入国を厳しく規制している。知識労働者であるかないかにかかわらず、外国人がこの国で仕事をするのはきわけて困難である。法的に難しいだけでなく、心理的な抑圧がある。日本人の間にある外国人差別の牢固とした感情が、見えない垣根となっている。

(中略)

日本人が、国際化を口にするだけでなく、真に国を開いていくためには、頼りになる武器は知識以外にないことを認識するところからはじめる必要がある。優れた知識に素直に脱帽する心が育たなければ、この社会に明日はないであろう。

 

 

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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。

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