加藤昌治の「孝具」
加藤昌治の「孝具」を読みました。
前職場にて、作者の加藤さんに孝具の使い方研修をしてもらったのが昨日のことのように思い出すことができます。
改めて読み返してみましたが、実によく出来た本です。ロングセラーなのが良くわかります。おススメの一冊です。
目次の構成は以下の通り。
序章 広告会社でも最初は「ただの人」。今からでも全く遅くない!
第1章「アイディア」「企画」を考えるとは、何をすることなんだろうか?
第2章 どうしたら”必要な情報”が入ってくるのか?
第3章 展開・展開・展開!
第4章 企画=アイディアの四則演算!
第5章 時にはスパイスを効かす!
第6章 あなただけの「考具」を見つけよう!
終章 頭の動き方がシステム化することこそ、本当の「孝具」かもしれない
以下、僕の中で「引っかかり」のあったコトバのメモを読んで興味がわいた人は、手に取って読んでくださいね。
序章 広告会社でも最初は「ただの人」。今からでも全く遅くない!
常日頃思うのですが、考えることが仕事なのに、そのための道具を持っていない人があまりにも多い気がします。わたしたちは毎日何かアイディアを考え、企画にして、実行することで対価を得ているのです。しかしそのためのインフラ=道具の充実度はあまりに酷い。最新鋭機種のパソコンの前にずっと座っていても、何も浮んできません。考えるためにどうすればいいか?だれも教えてくれなかった。本当なら電話やパソコンと同じように、考えるための道具があってしかるべきです。
アイディアマン&ウーマンになるかどうかは後天的なものなのだ、と思ってます。年齢も関係ない。それから置かれた環境よりも、自分の意識の方が大事なんだと、ということを強く実感しています。
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アイデア・企画を考える順番を知っておく
デザインはわがまま → 思いやり
今、目の前にある課題に対して、あなた自身はどうしたいのか?
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アイデアとは自由奔放な発想
アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない
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情報が入る → アイデアを拡げる → 企画にまとめるアイデアや企画につながる頭の使い方は、拡げて絞って、また拡げて絞る。
拡げるときは奔放に。
壁があっても無視して拡げる。絞るときはシンプルに。
いい企画はシンプルです。
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アイデア・企画を考えることにおいては「すり替え」と「言い訳」、そして「ほんの少しの強制力」がものすごく力になってくれます。これらのパワーをうまく使ってアイデアを思いつくまでの段階の高さを低くしていくことが大事なのだと、最近わかりました。
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単行本は一日約200冊が刊行され、雑誌も4500誌ほどの種類があります。
読書の定義を変えることと、右脳をうまく使うということ。
一冊の本の中で、あなたにとって意味のある重要な部分はたったの4〜11%。
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情報を整理しているときに、突然アイディアが浮んできます。あるいは、Aの課題をどうしようと悩んでいるときに、何の前触れもなくBの課題の答えを思いつきます。
そうした頭の動き方に慣れてください。受け入れてください。
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アイデアを出すことと、アイデアを選ぶ・判断することを別にしておく
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オズボーンのチェックリストは全部で9ヶ条
転用したら?
現在のままでの新しい使い道は?応用したら?
似たものはないか?真似はできないか?変更したら?
意味、色、動きや臭い、形を変えたらどうなる?拡大したら?
大きくする、長くする、頻度を増やす、時間を延ばすとどうなる?縮小したら?
小さくする、短くする、軽くする、圧縮する、短時間にするとどうなる?代用したら?
代わりになる人や物は?材料、場所などを代えられないか?置換したら?
入れ替えたら、順番を変えたらどうなる?逆転したら?
逆さまにしたら?上下左右・役割を反対にしたら?統合したら?
合体、混ぜる、合わせたらどうなる?
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ブレインストーミングをよりよくするための7つの秘訣
焦点を明確にする
遊び心のあるルール
アイデアを数える
力を蓄積し、ジャンプする
場所は記憶を呼び覚ます
精神の筋肉をストレッチする
身体を使う
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企画には必ずタイトルをつけるようにしてください。
その一言で、企画の理解度がググッと高まります。
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ビジュアライズ
「絵にならないもの」は企画として成立しません。
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*企画は身体性。良質な企画は世の中を変える。
*良きインプットが良きアウトプットを作る。
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Link:加藤昌治の「孝具」