Red Bullは、なぜ人を宇宙から飛び降りさせたのか|企画実装ラボ第15号
「エナジードリンクの会社が、なぜ宇宙から人を飛び降りさせるのか?」
その問いに、ブランドが「生きる」とはどういうことかの答えがある。
Aloha Branding 代表の長澤宏樹です。
ブランディングのご相談をいただく中で、こんな声をよく聞きます。
「うちの商品の良さを、もっとうまく伝える方法はないか」
商品の機能、スペック、価格、サービス内容を、どう魅力的に語るか。多くの企業が、ここに頭を悩ませています。
しかし、その問いの立て方そのものを、根本から疑った企業があります。Red Bullです。
Red Bullが売ったのは「商品」ではなかった
2012年10月14日。
フェリックス・バウムガルトナーは、高度3万9,000mの成層圏カプセルから、地球を見下ろし、ジャンプしました。
時速1,358km、音速を超えた人類初の自由落下。
YouTube同時視聴者数は800万人を突破し、当時の世界記録を更新しました。
スポンサーはRed Bull。
CMも、商品紹介も、一切ありませんでした。
ただ「翼をさずける」というブランドの約束を、文字通り実行しただけです。
「エナジードリンクの会社が、なぜ?」
その意外性が、世界中で話題になりました。
Red Bullは商品を売らなかった。
「限界に挑む精神」を売ったのだ。
ブランドは、語るものではなく、生きるもの
弊社が国内外200を超えるブランドの現場で支援してきた経験から、確信していることがあります。
ブランドは、語ろうとすればするほど、薄っぺらく聞こえる。
逆に、ブランドの世界観を「生きている」会社は、何も言わなくても伝わる。
「いいものを作っています」と言うより、いいものを作っている事実が、ひとつのプロダクトに宿る。
「お客様を大切にしています」と言うより、ひとりの困っている顧客に丁寧に応対した記録が、評判をつくる。
Red Bullは、その極端な例です。商品の話を一切せず、「翼をさずける」という世界観を、人間が成層圏から飛び降りる挑戦で体現しました。
あなたのブランドの「世界観」は、何か
今週、ひとつだけ問いを置いてみてください。
「あなたのブランドの世界観を、一言で書いてみる」
そして、その世界観を、商品説明なしに体現できる行動やコンテンツは何か、考えてみる。
これは、いきなり「成層圏から飛び降りる」ような大胆な施策でなくて構いません。
日々の発信、顧客対応、社内文化、採用、ひとつひとつの判断に「世界観を生きる」視点を持ち込めるかどうか。
その問いを、今週ひとつだけ、自分のブランドに置いてみてください。
毎週火曜朝8時、企画実装ラボでお会いしましょう
ブランディング・経営の本質を、毎週ひとつ実装可能な具体策に落としてLINEで配信しています。
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