パーパスが弱いブランドは、なぜ長続きしないのか|企画実装ラボ第11号

今週のテーマ
「信念を売れ。商品は後からついてくる」
強いブランドは「何を売るか」より「何を信じているか」を先に語る。信念が共感を生み、共感がファンを生み、ファンが売上を作る。
これは企業規模に関係ない。スタートアップでも、老舗でも、中小企業でも、「信念から出発するブランド」は価格競争の外に出られる。
事例で見てみよう
2018年、Nikeは「Just Do It」30周年に、元NFLクォーターバックのコリン・キャパニックをキャンペーンの顔に起用した。
キャパニックは人種差別への抗議として、試合前の国歌斉唱中に膝をついた選手。起用直後、Nikeの靴が燃やされ、トランプ大統領がSNSで批判し、株価が一時下落した。
しかしNikeは動じなかった。
CMのコピーはたった一言。
「信じろ。たとえすべてを失うとしても。」
炎上から数日後、オンライン売上は前年比31%増。ブランド価値は約60億ドル上昇。カンヌライオンズでグランプリを3部門受賞。
批判を恐れずに信念を語ったとき、ブランドは本物になる。
Proof over Promiseの観点から
私が国内外200を超えるブランドのブランディングに携わってきた経験から言うと、長続きするブランドには一つの共通点がある。
「言ったこと(Promise)」より「やったこと(Proof)」が一致している、ということだ。
Nikeの場合、「Just Do It」という言葉と、キャパニックを守るという「行動」が一致した。そこに信念の一貫性があった。
パーパスが弱いブランドとは、言葉だけ立派で行動が伴わないブランドのことを指す。そのギャップが積み重なるとき、ブランドは信頼を失い、長続きしない。
今週の実装チャレンジ
あなたのビジネスの「信念」を一文で書いてみてください。
「私は○○を信じている、だから○○をしている」
この形で書けるか試してみましょう。書けたとき、あなたのブランディングの軸が一本立ちます。
企画実装ラボとは
毎週火曜朝8時、世界の事例から「今日から使える企画の型」を長澤宏樹本人がLINEで配信するレター。ブランディング・経営の本質を、実装できる具体策にして届ける。無料で読めます。
Aloha Branding 代表 長澤宏樹 | 博報堂DYグループ13年(プロデューサー/CD/事業部長)→ 独立15年目。国内外200を超えるブランドのブランディングに携わる。「Proof over Promise. ── 約束より、証(あかし)を。」

