予算がないほど、面白い企画が生まれる理由|企画実装ラボ第12号
「予算がない」「時間がない」「人がいない」
クライアントからこういう言葉が出るたびに、私は少し前のめりになる。制約があるからこそ、ありきたりではない企画が生まれると知っているからだ。制約は、ブランディングそのものを強くする最良の武器でもある。

予算があると、ブランドは「普通」になる
博報堂DYグループでの13年間、そしてアロハ・ブランディング設立後の現在まで、数多くのブランドの現場に立ち会ってきた。
その中で一貫して感じてきたことがある。大きな予算があるクライアントより、「これしかない」という制約のある仕事のほうが、面白い企画が生まれることが多い、ということだ。
予算があると、つい「普通に」やってしまう。制約があると、「どうやって突破するか」を本気で考えるようになる。
制約は、発想を絞り出すプレッシャーだ。
Proof(証)は制約から生まれることが多い
バーガーキングが競合店の近くに客を誘導したキャンペーンも、AXAが保険契約書に3語を足して社会を変えた事例も、クイーンズランド州が求人広告で観光PRをした事例も、すべてに共通するのは「普通ではできない」という制約が逆転の発想を生んだことだ。
約束(Promise)ではなく、証(Proof)を示す企業やブランドの多くは、制約の中で生まれた逆転のアイデアから出発している。
お金がないから、人がいないから、場所がないから。
その「ないから」が、「普通ではない証」を生み出す起点になっている。
「だからこそ」への変換が、ブランディングを強くする
制約を嘆くのか、制約を起点にするのか。それだけで、企画の質はまったく変わる。
今のビジネスで一番大きな「制約」を1つ書き出してみよう。そしてその制約を「だからこそ○○できる」という強みに変換してみる。
これが今週の実装チャレンジだ。
制約は、アイデアの母だ
「制約がある」は言い訳ではない。それはむしろ、ありきたりではない企画が生まれる条件だ。
Proof over Promise ── 約束より、証(あかし)を。
制約の中でこそ、本物の証が生まれる。
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Aloha Branding 代表 長澤宏樹 | 博報堂DYグループ13年(プロデューサー/CD/事業部長)→ 独立15年目。国内外200を超えるブランドのブランディングに携わる。「Proof over Promise. ── 約束より、証(あかし)を。」

