パーパス疲れの正体と、ブランドがやるべきこと|Proof over Promise

Aloha Branding 代表の長澤宏樹です。

2026年7月6日(月)、思想書連載「Proof over Promise. ── 約束より、証(あかし)を。」の第11本を note で公開しました。


第11本:パーパス疲れの正体。── 人は立派な言葉に、もう飽きている

今回の中心テーゼは「人は、パーパスに飽きたのではない。『言うだけのパーパス』に、飽きたのだ」です。英語圏で使われる「purpose fatigue(パーパス疲れ)」という概念を起点に、なぜパーパスへの不信が生まれたか、そして何をすべきかを書いています。


少し前まで、どの会社も競うように「パーパス」を語っていました。ところが最近、「わが社のパーパスは──」と聞いた瞬間、少しだけしらける。英語圏ではこれを「purpose fatigue」と呼んでいます。

海外の調査では、生活者の冷め方はさらに激しい結果が出ています。Havas「Meaningful Brands 2021」では、75%のブランドは「明日消えても誰も気にしない」と回答。同調査会社はこれを「冷笑の時代(age of cynicism)」と名づけました。Edelman Trust Barometer 2021 Special Report「Trust, the New Brand Equity」では、56%が「企業は社会課題をただの販促の口実に使っている」と見ています。

パーパスとは、「約束(Promise)」のいちばん立派な形です。だからこそ、行動(=実)が伴わないとき、いちばん白々しく見えます。


私自身、ブランドの「なぜやるのか」を、一緒に言葉にしてきました。いちばん大事なのは、立派なパーパスを「考える」ことではない。その会社がこれまで本当にやってきたことの中から、嘘のない一本を「掘り出す」ことです。

順番を間違えると、必ず、後でズレます。立派な言葉を行動の前に上から被せると、言葉と実態のあいだに隙間ができる。いまの生活者は、その隙間を驚くほど正確に見抜きます。だから私は、きれいなパーパスを提案する前に、しつこく聞きます。「で、それ、本当にやってますか。やる覚悟、ありますか」と。


パーパスが、悪いのではありません。実が伴えば、パーパスは、いまでも、ちゃんと効きます。

終わったのはパーパスではない。実の伴わない、言うだけのパーパスです。

これが弊社「Proof over Promise」の哲学が、パーパス経営に対して示す立場です。きれいな言葉を整える前に、その後ろに「実」があるかを確かめる。まだ薄いなら、言葉より先に、実を積む。順番は、いつもそっちが先です。



連載は毎週月曜、朝7時更新。ブランディング・コピー・発信に関わる方に読んでいただければと思います。

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